ワンタイム+常駐接続で使える
リモートコントロール
鳥居薬品株式会社では、これまで使っていたリモートコントロールツールをISL Onlineに全面的に切り替えました。
同社情報システム部 次長の三浦一之氏(写真中央右)、同部 清水修氏(写真中央左)に、切り替えの理由やISL Onlineを選んだ理由などについて詳しく伺いました。
※写真右端:弊社社長 高山、左端:弊社営業部 宮崎
1.鳥居薬品について
2.鳥居薬品ではISL Onlineをどのように使っているか
3.これまで使っていたリモートコントロールツールをISL Onlineに全面切り替え
4.不満1. データ通信カード接続時の速度が実用に耐えない
5.不満2. 問い合わせ対応に手間がかかる
6.不満3. 購入時期により異なるバージョンのライセンスが混在
7.IT資産管理ツールに実装されている「リモートコントロール機能」の実際
8.ISL Onlineが、これまで泣かされてきた問題を全て解決してくれる
9.導入作業は1日で完了。どんな人でも一発で繋がるようになった
10.まずは試用版でデータ通信カードでの接続を体感してほしい
― 鳥居薬品について教えてください。
医薬品製造拠点である佐倉工
場は、主力製品の製造を行っ
ています。
鳥居薬品は、1921年(大正10年)に設立された医療用医薬品メーカーです。 1999年にJT(日本たばこ産業株式会社)グループの一員となり、JTは新薬の研究開発、鳥居薬品は製造・販売という協業体制をとっています。
従業員数は890名(2010年3月末)、売上高は約424億円(平成22年3月期)です。
― 鳥居薬品では、オーシャンブリッジから何を導入したのでしょうか。
2009年9月に、ISL Onlineのサーバ版を導入しました。 鳥居薬品の全従業員のPCサポートに活用しています。
― 従業員のPCサポートとは、具体的には。
情報システム部にヘルプデスク担当窓口を置き、社内システムやPCに関する問い合わせを受けています。問い合わせ内容は、たとえば下記のようなものです。
<PCやソフトウェアのトラブル対応>
PCが起動しない/うまくソフトウェアの機能が使えないといった、従業員1人ひとりに持たせているPCのトラブルに関する問い合わせ
<社内ポータルサイトの操作方法>
海外製のCRMパッケージを使って構築した社内ポータルサイトについての問い合わせ。
このポータルサイトは、日報や顧客情報の入力、毎日更新される営業実績の確認や分析、経費精算などに使われ、鳥居薬品のMR(※)全員、約570名が毎日欠かさず閲覧します。
※MR(Medical Representative):医薬情報担当者。医療関係者に対して医薬品の品質・有効性・安全性に関する情報の提供・収集・伝達を行う。
これらの問い合わせは、問い合わせをする側がトラブルの状況を伝え、ヘルプデスク側も相手の状況を正確に理解することができれば電話だけで十分対応できますが、実際に相手の画面を見ないとわからない場合も多くあります。
本当は直接会って対応できればいいのですが、従業員は北海道から沖縄まで、全国約60カ所に散らばっており、従業員の半数以上を占めるMRは毎日オフィスに戻りません。MRには車が1人1台与えられており、担当地域を毎日巡回しています。山陰地方などは1人あたりの担当地域が広く、2週間に1度しかオフィスに戻らないこともあります。
実際、問い合わせは1日に20~30件ほどですが、各地を飛び回っているMRが自分の車の中などから仕事の合間を縫って電話してくるものが含まれます。
このような状況下では、リモートコントロールツールによる遠隔操作が力を発揮します。問題の原因を早く特定できたり、直接操作方法を示すことができるからです。
― ISL Onlineの導入前は、従業員からの問い合わせにどのように対応していたのでしょうか。
別のリモートコントロールツールを使っていました。
鳥居薬品には「リモートコントロールツールの無かった時代」がありません。MR全員にモバイルPCを持たせたのは1999年頃と業界でも比較的遅いほうでしたが、その時からリモートコントロールツールを導入していました。先述の通りMRはほとんど社外にいるため、リモートコントロールの必要性は当初から認識していました。モバイルPCとリモートコントロールツールの導入はセットだったと言えます。
当時は出回っているリモートコントロールツールの種類も少なく、ある外資系ソフトウェア会社のツールを導入していました。それを2009年にISL Onlineに全面切り替えたものです。
― 既存のリモートコントロールツールから、ISL Onlineに切り替えた理由を教えてください。
今まで使っていたリモートコントロールツールでは解決できなかった下記のような不満が、ISL Onlineで解消できるとわかったからです。
不満1. データ通信カード接続時の速度が実用に耐えない
不満2. 問い合わせ対応時に手間がかかる
不満3. 購入時期により異なるバージョンのライセンスが混在
ここに上げた不満は、ISL Onlineを知るまでは「仕方が無い。リモートコントロールツールにはこのような制約や限界があるのだから、我慢して使うしかない」と思っていたことでした。
― 順にお伺いします。まず「不満1.データ通信カード接続時の速度が実用に耐えない」とは。
外回りをするMRはモバイルPC用のデータ通信カードで社内ネットワークに接続し、メールのやりとりをしたりポータルサイトにアクセスをしたりします。当然、問い合わせを受けた時のリモートコントロールもデータ通信カードによる接続で行うのですが、動作が実用に耐えないほど遅いものでした。
あまりにも遅いので、結局「支店に戻ってから再度問い合わせをしてください」とお願いをしていました。支店に戻ればLAN接続ができます。LAN接続の場合は、リモートコントロールは問題なく行うことができていました。
加えて電波が途切れて接続が遮断される度に、再度リモートコントロールのための接続設定を行わなければなりませんでした。結局、MRが車の中からデータ通信カードで接続を行う問い合わせのほとんどが「その場で解決できず、支店に戻った時に再度問い合わせ」という扱いになっていました。
ですから「今日中にお医者様にメールを送らないといけないのに、メーラーが立ち上がらない。しかし今日は支店に戻る事ができない」というケースなどではリモートコントロールツールが全く頼りにならず、電話でのやりとりで何とか解決するしかありませんでした。貴重な営業時間を無駄にするわけにはいきませんので、終業後に対応することもありました。
― 次の「不満2. 問い合わせ対応時に手間がかかる」とは。
"問い合わせ内容に対応する
時間よりも、その前の接続作
業に多くの時間がかかってい
ました"
従来までのツールは、リモート接続を行うまで手間がかかりました。 まず、IPアドレスを確認しなければなりませんでした。電話口では「左下の『スタートメニュー』をクリックして、『プログラム』を選んで、◯◯を起動させてください」から始まります。その後立ち上がったツールのアイコンについて説明をし、それから右クリックでメニューを開いてもらい、IPアドレスを確認してもらいます。そもそもIPアドレスとは何か、どこに書いてあるどの数字のことかも説明しなくてはいけません。ようやくIPアドレスがわかると、MRは、それをヘルプデスクに正確に伝えなければなりません。スムーズに行かず失敗したときは、再び「左下の『スタートメニュー』をクリックして~」からやり直しです。
リモートコントロールができる状態になるまでに、10分以上かかることもありました。問い合わせをする側は早く助けてもらいたくて問い合わせをし、ヘルプデスク側も何とか助けになろうとしているのですが、本題に入る前にお互いストレスが溜まってしまいます。
結局「ああ、もう移動しないといけないので、また今度」「今度会社に直接持って行きますから」となってしまっていました。
― 最後の「不満3. 購入時期により異なるバージョンのライセンスが混在」とは。
従来までのツールは、バージョン違いのライセンスを台帳で管理する必要がありました。そのため年度末の棚卸時に手間がかかっていました。従業員のPCは使用開始時期がバラバラです。「誰の、どのPCに、いつのバージョンのツールが入っているか」・・・実態とライセンスを合わせるのは大変です。
ある時期にIT資産管理ツールは別途導入していたのですが、MRのモバイルPCは常時オンラインで繋がっているわけではありません。ソフトウェア(ライセンス)が確認できない場合、1人1人にメール等でオンライン(LAN)接続を依頼し、IT資産管理ツールの情報収集期間を延期するなどして対応することもあり、その度にかなりの手間がかかっていました。上司からもバージョン混在の問題を指摘されており、何とかしたいと思うものの、打開策は見つかりませんでした。
以上のように、従来までのツールには色々な不満がありましたが、「リモートコントロールツールなんて、こんなものだ」と思って半ば諦めながら使っていました。
― 先ほどIT資産管理ツールを導入されたとおっしゃっていました。IT資産管理ツールの中にはリモートコントロール機能も備えているものが多いようですが、鳥居薬品で導入したIT資産管理ツールはいかがでしたか。
おっしゃる通り、リモートコントロールツールとは別にPCにインストールされているソフトの実態を調べるためIT資産管理ツールも導入しました。導入したIT資産管理ツールにはリモートコントロール機能が備わっていました。もしかしたら上述のような不満を解消できるかもしれない、別途ツールを用意しなくて済むかもしれないと期待して、導入時に早速試してみました。
ところが、リモート接続までの手間や接続速度だけでなく、そもそもちゃんとした手順を踏んでも接続が確立できないケースが目立ちました。加えてヘルプデスク側の管理コンソール自体がそもそも使いにくいものでした。これまでの不満を解消できるようなレベルにはなく、「今まで使っていたツールのほうがまだマシ」という結論になりました。期待していただけに残念でした。
このような状況を大きく変えたのが、ISL Onlineでした。
以前よりオーシャンブリッジとはNet-It Central(※)で付き合いがあったのですが、ある時リモートコントロールツールの話題になりました。その時、オーシャンブリッジからISL Onlineの紹介を受けました。
早速試用版を使ってみました。ISL Onlineは、これまで泣かされてきた問題を全て解決できるツールでした。
※Net-It Cenctal :様々な文書ファイルをファイルサーバにドラッグ&ドロップするだけで、簡単に社内ポータルサイトに公開する文書共有システム。公開された文書は、Webブラウザに組み込まれるBrava!ビューワにより高速に閲覧可能。鳥居薬品では、日別の営業成績の公開や営業資料の共有、マニュアルの公開などに利用しています。
― 「これまで泣かされてきた問題を全て解決できる」とは。具体的に教えてください。
まず何よりデータ通信カードでの接続時に使えるかどうかが大事でしたので、試用版もデータ通信カードでの接続で試してみました。その時の衝撃は今でも鮮明に覚えています。
「速い。LANで繋いだ時と変わらないじゃないか!」
驚きました。動作に全くストレスを感じることがありませんでした。
途中で電波が途切れた場合でも一定時間リモート接続が維持されるので、再接続の作業も必要ありません。これは使える、と感じました。
"ISL Onlineなら、多忙なMR
に負担をかけることなくリモー
トサポートが行えると確信しま
した"
次に評価したいのはユーザ操作の簡単さです。
たとえば外出先のMRから問い合わせを受けた時、現在は下記のようなステップでリモート接続を行っています。
1. ヘルプデスクで電話を受けたら「社内ポータルの右上にあるヘルプデスク接続のリンクをクリックしてください。」と伝えます。MRは毎日ポータルサイトを見るので迷うことはありません。クリックするとISL Onlineが自動的に立ち上がります。
2. ヘルプデスク側で取得したセッションコード(7~9桁の番号)をMRに電話で伝えます。MRは「セッションコード」の意味を理解する必要はありません。立ち上がっているISL Onlineの画面に言われた通りの番号を入力し、接続ボタンをクリックします。
3. リモート接続が完了します。
たったこれだけで、あっさり繋がります。IPアドレス云々の説明も一切不要です。 従来までの苦労が嘘のようです。
他の面でもISL Onlineは魅力的でした。
たとえばユーザPCを再起動した場合にも、リモート接続は維持されたり、「管理者モード」を使うとログオフせずにユーザPCをadministrator権限で操作することが可能です。
さらにISL Onlineによって、頭を抱えていたライセンス管理の問題も解決できました。
ISL Onlineはユーザ数ではなく同時接続数によるライセンス体系です。接続されるクライアントPC数の制限がありません。接続するオペレーター用のIDも無制限に作成できます。さらにバージョンアップ時にも配布の手間がありません。
つまり、今までのような「クライアントライセンスの管理」が一切必要無くなるということです。
これは大きいです。先述のようなライセンス管理の手間に泣かされてきた情報システム部の立場だけで考えると、このメリットだけでもISL Onlineに切り替える価値があると思いました。
― ISL Onlineの良さがわかってから、導入まではスムーズに進んだのでしょうか。
試用版を通じて導入するメリットは十分に確認できましたし、費用もトータルで見ると従来までのツールとそれほど変わりありませんでした。導入に対する障害はほとんどありませんでした。
導入作業も簡単でした。鳥居薬品ではサーバ版ライセンスを導入したので、まずサーバを用意しました。その後オーシャンブリッジから導入手順に関するメールをいただき、その手順通りにやったら、導入作業は1日で終わりました。
― 導入後のISL Onlineの使い勝手はいかがですか。
順調に使えています。問い合わせ対応する際、一発でリモート接続できるようになりました。ヘルプデスク側の手間や負担は大きく軽減され、問題解決に集中できるようになりました。
同時接続数が10というのは、鳥居薬品の規模では十分な数です。一部の支店の管理担当者にもライセンスを開放して、活用してもらっています。
― どのような企業に、ISL Onlineはおすすめできますか。
全ての医薬品メーカーを含め、従業員のモバイルアクセスの頻度が多い企業では、ISL Onlineを有効に活用できると思います。
せっかくツールを導入しても、モバイル環境で役に立たなければ意味がありません。LAN環境ではスムーズに動くリモートコントロールツールはいろいろあると思いますが、データ通信カードでの接続でもストレス無く動作するISL Onlineは貴重な存在です。ツールを比較検討する際には、必ずモバイル環境での検証を行った方がいいと思います。
― 最後に、オーシャンブリッジへのメッセージをお願いします。
オーシャンブリッジは「ああ、こういうのが欲しかったんだよね」という、ユーザが本当に必要とするソフトウェアを手頃な価格で提供してくれる、目のつけどころがいい会社だと思います。
今後も、ユーザの目線に立った、まさに"つかえる"ITツールをご提供いただけることを期待しております。